19
3月 2013
Solar Moon
13
青い太陽の鷲
KIN 35
右へ曲がるところを、間違って左に進んでしまった私たち。
Uターンする場所もなかったのでひたすら坂道を登って行くと、
広い敷地にきれいな家が建ち並んでいる、美しい別荘地に入り込んでいました。
瀬戸内海を見渡す丘の街、「晴美が丘」。
以前、淡路島の物件を探し始めた時にHPで見かけて、
こんなに素敵なところがあるんだ〜と一瞬憧れたものの、
賃貸物件はないので、私たちには縁のない世界だと思っていたのです。
駐車場に車を停めると、管理棟から男性が出てきて
「ちょうど今日、ショールームを新しくしたところだったんですよ!
よろしかったら中でコーヒーでもどうぞ」と案内されるままにショールームへ。
せっかくだから説明だけでも聞こうか、ということになって晴美が丘のシステムを伺って、
車で街を案内してもらいました。
広々とした敷地に、個性豊かな家々が立ち並んでいるその様は、まるで外国の風景のよう。
夢のような世界にぼーっとしていると、
「ちょうど今、一軒だけ中古物件があるんですよ」と、一つの家に案内されました。
そこは、吹き抜け2階の広々したログハウスで、中には薪ストーブやブランコもありました。
しかも、2階の窓から見渡す瀬戸内海の風景にビックリ☆
私がいつも夢見ていた、「海を見下ろす家」という理想の環境そのままだったのです!
庭には家庭菜園のできるスペースもあるし、バーベキューコーナーまであって、
自分たちで家をセルフビルドするとしたらこうしたいね、と話していたすべてがここにありました。
あまりにも感動してほわーっと夢見心地の私。
もう、ここを買ってしまっていいんじゃない!?という気持ちがぐーっと高まりました。
とりあえず、「検討します」とショールームを出た私たち。
たった一つ曲がり角を間違えただけで、全く別の選択肢が出てきたことに驚きました。
一旦倉庫のお家を!00%受け入れた直後に、突如出現したこの可能性。
これは一体どういうこと!?
実は、私たちにはいつかニュージーランドに住みたいという夢があるのです。
淡路島を初めて訪れた時、なぜかニュージーランドに似ていると感じて
淡路島に親しみを感じたのでした。
晴美が丘のお家は理想的だけれど、もしこの家を買ったらローンもあるし、
ニュージーランドに住むのはかなり遅くなるだろう、というのがパートナーの意見でした。
私は、この家を買っても、NZ行きの可能性は無くなる訳ではないし、
日本とNZを行き来するにもこの家があった方がいいと思いました。
なにしろ、理想のお家がすぐそばに手の届きそうなところにあるのだもの!
意見が平行線を辿る中、とりあえず一晩寝て考えよう、ということになりました。
宇宙は何でこの家を目の前に出現させたのか・・・
本当に不思議で不思議でたまりませんでした。
(続く)

晴美が丘の個人宅のお庭の噴水。
このお庭はこの街に住む人たちに開放されているそうです。
後ろに見えるのは夕陽に染まる瀬戸内海。
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投稿者 arciel |
10:12 |
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18
3月 2013
Solar Moon
12
白い銀河の魔法使い
KIN 34
淡路島への引っ越しが急速に具体化していった中、
パートナーには幼稚園を途中で変えるのはどうだろう?という気持ちもあったようです。
確かに、今息子が通っている大阪市のシュタイナー幼稚園「くすのき園」は本当に素晴らしい幼稚園です。
先生方はいつも穏やかで優しく、シュタイナー教育を軸におおらかに子供たちを見守ってくださいます。
その上、保護者の皆さんは個性的で楽しく、知れば知るほど魅力ある方々ばかり♡
せっかくいいつながりができたのに、たった1年でお別れしてしまうのはあまりにももったいない話でした。
でも、それ以上に息子の幼少期を豊かな自然の中で伸び伸び過ごさせたい、
という気持ちが大きかったのです。
あと2年、小学校の入学まで大阪に住むという選択もありましたが、
津井での出会いが春の引っ越しを後押ししてくれたと感じていました。
2013年2月。
旧暦のお正月が過ぎた時、私たちは再度津井を訪れました。
現在入居中の方の了承をいただいて、お部屋を見せてもらったのです。
倉庫とはいえ、住居スペースはちゃんとお部屋や広い廊下があって
思った以上に普通の家のように暮らしやすそうでした。
そこで、入居申込書を送ってもらうようお願いし、
いよいよ具体的に引っ越し手順を踏む・・・という段階になった時、
何かが私の中でストップをかけたのです。
それまで、倉庫のお家に住むということに一つも疑いがなくて
他の物件など探したこともなかったのですが、
一応、他の地域でも探してみた方がいいんじゃないかと思ったのです。
そこでネットで探してみると、よさそうな物件が出てきたので、
もう一度淡路島に行くことになりました。
不動産屋さんにその家を見せてもらいましたが、
やっぱり写真と間取りだけではわからないものですね!
実際に見たら、すぐに「これは違う」と感じました。
その他にも新築の物件などいくつか見せてもらったものの、
見れば見るほど、最初に出会った倉庫のお家が私たちにとっては最善だとわかりました。
そして、またもや津井に戻り、
最初に出会った「キラキラスポット」を散策して
自分の決断に間違いはない!すべてに感謝!ありがとう〜☆と手放しで喜びました。
最後に迷ったけど、それは悔いなく決断するための後押しだったんだね。
よかった、よかった、万事OK!
とパートナーと笑いながら、帰りに道の駅うずしおのアイスでも食べて帰ろうかと
車を走らせていたその矢先、
なぜか、パートナーが右に曲がるところを左へハンドルを切ってしまったのです!
後ろから車が接近してきて、あわてて左に切ってしまったのだとか・・・
それが、運命の分かれ道でした。
(続く)

2013年2月11日に淡路島の伊弉諾神宮で引いたおみくじ。
裏にはちゃんと英語で書かれていました。
結果は中吉(Very Good)。転居は「さわりなし。急ぐな」でした。
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投稿者 arciel |
09:49 |
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14
3月 2013
Solar Moon
08
白い自己存在の犬
KIN 30
光のシャワーに導かれるようにして「津井」という町を再度訪れた私たち。
「貸し店舗」と書かれたお店の駐車場に車を停めて、あちこち散策してみました。
すると、目の前の高台にきれいな小学校がありました。
夏休み中で学校には誰もいないようでしたが、
裏門が開いていたのでちょっと校庭に入ってみました。
その小学校は、円柱型の校舎に淡路瓦が現代風に使用されていて、
床にも波をあしらった淡路瓦が所々にはめ込まれている、とてもユニークな学校でした。
地元の文化と子供たちへの愛にあふれた温かな雰囲気を感じて、
「この学校に息子を通わせたい!」と瞬間的に思ったのです。
あまりに嬉しくて、校門の前で息子と記念写真をパチリ。
当時3歳の息子はお腹がすいたとふくれっ面でしたが、私は満面の笑みでした^^
夏休みの終わったある日、津井への思いが高まった私はネットで物件を探し始めました。
海岸沿いに面している町のせいか、見つかったのはリゾート物件ばかりでしたが
それでもとにかく見てみよう!と、いくつか物件を見せてもらいました。
そこでわかったことは
・淡路島の西海岸は、冬は風が強いため寒い。
・内陸の方が住みやすい。
・地元の人は空いている家があってもあまり不動産屋に出さない。
ということでした。
そこで、南あわじ市の内陸の物件も見せてもらいましたが
やっぱり・・・違う。
不動産屋さんとお別れした私たちは、また津井に行ってみました。
最初に出会った光のシャワーの場所、「キラキラスポット」を目指して。
そこは、日本昔話に出てくるような可愛らしい古民家が数件並び、
その前には手入れされた緑の敷地が一面に広がっている場所。
妖精たちがおいでおいでと誘ってくれているように、自然と足が向いていきます。
青々とした草の上には、傾きかけた太陽の光がたくさん降り注いでいました。
ふと「この家主さんに家か土地を貸してもらえないか、聞いてみよう!」と思い立った私は、
古民家のブザーを鳴らしてみました。
しーん・・・
「ごめんください〜」声をかけてみても誰も出ません。
お留守なのかな?
さすがに個人宅を一軒ずつまわるのは気が引けたので、
近くの商店に行って聞いてみることにしました。
小さなお店らしき建物があったので、開いているかな?と覗き込んでいると
「どうしたの?」
お向いの衣料品店から女性が声をかけてきました。
「この辺りがすごく気に入って・・・どこかに空いている家はないかな〜と思って探しているんです」と話すと、
その女性は「そうなの。ここのどこが気に入ったの?」と意外な突っ込み!
私たちがこの場所の素晴らしさ、淡路島の良さをとくとくと述べていると
「実はね、来年の春にあそこの部屋が空くんだけど、そこはどうかしら?」と
近くの倉庫を指差しました。
え、倉庫???
あそこに人が住んでいるんですか?!
聞くと、1階は衣料品店の倉庫として使っているけど
2階は住居スペースになっていて、現在ご家族が住んでいるのだそう。
ちょうど来春に空くということなので、私たちにとってもまさに願ったり叶ったり☆
衣料品店に入ってお茶をいただきながら世間話をしていると
なんと、その店主ご夫妻と同居している息子さんご夫妻の子供(男の子のお孫さん)が、倉庫の隣にある幼稚園に通っているとのこと。
しかもうちの息子と同い年だそう!
なんかもう、奇跡的な出会いに感動しました。
一気に住まいと幼稚園、小学校まで決まりそうな流れに、信じられないくらい☆
その日は、倉庫のお部屋が空く時期がわかったら連絡をくださいとお願いして
津井を後にしました。
2012年9月中旬のことでした。
(続く)

その日の瀬戸内海。この海が私たちを呼んでいました。
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投稿者 arciel |
11:50 |
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12
3月 2013
Solar Moon
06
黄色い月の星
KIN 28
東京から大阪に引っ越してきたばかりの1年ほど前まで、
淡路島がどこにあるのかもよく知らなかった私。
当時は瀬戸内海の小豆島近くにある小さな島の一つ・・・くらいにしか思っていなかったのに(失礼!)、
まさか淡路島に引っ越しすることになるとは夢にも思っていませんでした。
淡路島に急速に魅せられていったこの10ヶ月のことを、
記録の意味も含め記しておこうと思います。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
淡路島との出会いは2012年5月。
GW真っ最中のある日、お天気もいいしどこかドライブにでも行こうかということになって
関西の地図を眺めていたら、パッと淡路島が目に飛び込んできました。
「淡路島に行ってみたい!」
これまで日本地図を見ても、全く目に入っていなかった淡路島が
急に輝いて見えた瞬間でした。
ちょうど、少し前にお友達の紹介で通い始めた美容室の担当者Nさんが淡路島出身で、
淡路島のアート山美術館がおすすめですよと聞いていたこともあり
アート山を目指して淡路島に出発しました。
そのときの様子はブログ「淡路島に行って・・・抜けた!」にも書いたのですが
淡路島から帰った途端、3.11から知らず知らずに溜まっていた身体の重みが全く消え失せ、
以前のようなワクワクした軽やかな感じが戻ってきて、
怒濤のようにインスピレーションが降りてきたりもして、
とにかく「目覚め」を感じた体験となりました。
淡路島との出会いは、それだけ衝撃的だったのです。
その後は、2週間に一度くらいの割合で淡路島に通うようになりました。
ちょうど季節も梅雨から夏になって、淡路島のシーズン真っ最中!
友だちファミリーとキャンプしたり海に行ったのも楽しい思い出です♪
そんな夏のある日、一度四国へ行ってみよう!ということになって、
香川県のオートキャンプ場で一泊することにしました。
その夜は蚊と蒸し暑さで堪え難い一夜となったのですが(汗)
翌朝目覚めてみると、空にくっきりと大きな二重の虹が見えました!
奇跡的な光景に感激しながら、早朝に香川を後にして淡路島へと向かいました。
これまで通ったことのない瀬戸内海沿いの道を走ってみよう!と車を走らせると
急に緑の中に光のシャワーが降り注いでいる場所に通りかかりました。
(その時の様子は「虹から始まった不思議な一日」にて)
一瞬で通り過ぎたのですが、あまりにも素敵な場所に心がぱぁーっとときめいたので
海で泳いだ後にもう一度そこに戻ってみました。
それが私たちが住むことになる「津井」との出会いだったのです。
(続く)

その朝見えた二重の虹。ここからすべてが始まりました。
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投稿者 arciel |
12:35 |
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