12
11月 2019
Self-Existing Moon
26
青い律動の夜
KIN 123
11月10日(日)、映画「ブラック校則」を観に行きました。
その日はちょうど公開記念舞台挨拶のライブビューイングをやっていて、
映画終了後に佐藤勝利、髙橋海人、田中樹ら出演者がチャレンジゲーム対決をする様子が生中継されるというスペシャルなおまけ付き☆
リアルタイムに大画面で彼らの一挙手一投足が観られたのは感激でした!
ますます海ちゃんのファンになってしまった(*^^*)
映画本編の方は、理不尽な校則に立ち向かう高校生(佐藤勝利、髙橋海人)の姿を描く青春ドラマなのですが、
漫画「セトウツミ」の作者である此元和津也氏が脚本を手がけただけあって、
シリアスになりそうなところに独特の笑いが効いていたり、
こうくるの!と思わせるところがいくつもあって
想像以上に味わい深い作品でした。
映画のクライマックスシーンで、小野田創楽(佐藤勝利)が全校生徒と先生の前で演説(?)をする場面があるのですが、
ただ衝動的に溢れ出る言葉を語る創楽の姿に、
最初はちゃかしていた生徒たちもそのうち引き込まれていって、
最後にはみんなが彼を応援したくなる展開にはっとさせられました。
正義や正論を掲げるのではなく、
シンプルに愛を表現することで、一瞬ですべてが伝わる・・・
まるで黒のオセロの石が次々と白に反転していくように、
心からの想いは敵味方を超えてこんなにも素直に人の心に届くのかと思いました。
これは、映画「天気の子」を観た時にも感じた感覚。
世界を守るために人柱になった陽菜に対し、
ただ愛に突き動かされて彼女を救うことを選ぶ帆高。
もう、何が正しいか、何をするべきかを頭で考える時代ではない。
心で感じることをそのまま行動に移すことが大事なんだよ。
この二本の映画から、こうしたメッセージを強く感じました。
「ブラック校則」はアイドル映画と敬遠せずに(笑)、多くの方に観ていただきたい作品です。
深夜に放送中のドラマも映画とリンクしていて、映画の内容がより深くわかるとのこと。
ぜひチェックしてみてくださいね♪
「天気の子」を観に行く前日に見えた大きな虹。
「ブラック校則」を観た後も、空に彩雲が見えました☆
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投稿者 arciel |
12:22 |
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05
3月 2018
Galactic Moon
27
白い宇宙の世界の橋渡し
KIN 26
土曜日、「映画ドラえもん のび太の宝島」を観に行きました。
2013年公開の「のび太のひみつ道具博物館」があまりにも面白かったので、
それ以来毎年観に行っているのですが、今回は予想をはるかに上回る面白さ!
息子も「映画館で観たドラえもんの中で一番面白かった」と絶賛していました。
(ドラえもんマニアのパートナーは「過去へのオマージュが多すぎる」と感じていたようですが、そこまで詳しくない私は新鮮な気持ちで鑑賞できました^^)
個人的には、しずかちゃんに仲のいい女友達(セーラ)ができたのが嬉しかった♡
今回の新メンバーが再登場する続編を作ってほしいくらいです。
のび太とドラえもんはもちろん、ジャイアンとスネ夫も全力投球で活躍していて、
登場人物全員が自分の持てる力を最大限に発揮して地球を救う姿に感動しました☆
その夜、息子と歴代の映画ドラえもんの主題歌を動画を見ながら一緒に歌っていたのですが、
どれもかなりの名曲ぞろい!
中でも一番気に入ったのは「新・のび太と鉄人兵団~はばたけ天使たち~」の主題歌、
BUMP OF CHICKEN「友達の唄」でした。
これはもう涙なくしては歌えません。
翌日、息子の勧めで改めてAmazonプライムビデオで「鉄人兵団」を観てみました。
映画の最後に流れる主題歌を息子と歌っていたら、この歌詞の奥深さを知ってまた泣けてきました。
ジブリ映画は日本の良心だと感じますが、映画ドラえもんもまた勇気と希望と思いやりと友情の尊さを伝えてくれる内容で、子どもとかつて子どもだった人全員に見てほしい映画です☆
映画がよかったので、久しぶりにパンフレットも買っちゃいました^^
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投稿者 arciel |
17:22 |
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18
11月 2016
Overtone Moon
04
白い太陽の魔法使い
KIN 74
1ヶ月ほど前のことですが、Amazonビデオで映画「アントマン」を観ました。
2015年秋に公開されたこの映画、1年経ってようやく観る機会が訪れました。
アントマン MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
特殊なスーツによって1.5cmの身長になった小人ヒーロー「アントマン」が、悪者と戦うエンターテイメント映画・・・
という感覚でお気楽に家族と観ていたところ、あるシーンに目が釘付けになりました。
それは、アントマンが敵のイエロージャケットの中に入るため、
「永遠に小さくなり続ける」スイッチを押してしまう場面。
分子から原子、さらに亜原子粒子のサイズへとみるみる小さくなり、量子の世界に入ってしまうのです。
「量子世界には時間や空間の概念がないため、二度と戻って来られなくなる」と博士に忠告されていたアントマン。
これはまさに絶体絶命の大ピンチ・・・!
そんな危機的状況にも関わらず、顕微鏡を覗いたようなミクロ世界はまるで宇宙空間のように美しく静謐で、このシーンを見るだけでもこの映画は価値があると感じました☆
そのシーンの美しさと博士の言葉があまりにも印象的だったため、その夜は不思議な夢を見ました。
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私が眼医者さんか歯医者さん(?)の待合室で待っていると、その患者さんのリストに東京で一緒に働いていた人たちと沼島に住んでいる人の名前が書いてある。
東京の眼医者さんに沼島から通っているんだーと夢の中ではごく当たり前に受け止めている私。
それから別の部屋に移動すると、隣の見知らぬ人が私に夫の名前が書かれている紙を見せた。
「この人、私の夫です」と私が言うと、隣の人は「この人のお父さんを知っている」と言う。
ところが、眼医者さんに向かうバスの中では、夫も乗っていたのにまるで見知らぬ人(出会う前の状況)のようだった。
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まるで時間と空間がバラバラのいろんな要素が折り紙のように折り畳まれて、
今という一点で重なっているかのような夢。
この夢から目覚めた時には、とても深いレベルで満たされた感覚がわき起こっていました。
夢の中のことですが、過去・現在・未来が直線的に続いているのではなく、
「すべては同じ時空に同時に存在している」ということを実感できたのは初めてのこと。
そしてそれを体験した時に、こんなにも豊かな気持ちになるということも初めて知りました☆
日常を超越した量子世界に触れる体験をしたい方に、ぜひこの映画をオススメします♪
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
16:40 |
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06
9月 2016
Lunar Moon
15
赤い磁気の竜
KIN 1
夏休みの最終日、8月31日に映画「君の名は。」を観に行きました。
山深い田舎町に住む女子高校生の三葉(みつは)と、東京に暮らす男子高校生の瀧(たき)。
会ったこともない見ず知らずの二人が、なぜか夢の中で入れ替わってそれぞれの現実を体験する
・・・予告編を観て、なんだか面白そう!と軽い気持ちで観たのですが、
これが予想をはるかに超えた内容の深さで、感動しました☆
とても大切なこと、忘れてはいけないことなのに
夢から目覚めた瞬間、一瞬のうちに消え去っていく記憶。
映画を観ている最中にそのもどかしさを何度も体験しました。
すり抜けていく記憶の儚さ、頼りなさ。
それをなんとか突き破って、たぐり寄せて、
新しい現実を可能にした、三葉と瀧の思いと行動のすがすがしさに胸を打たれました。
「糸を繋げることもムスビ。人を繋げることもムスビ。時間が流れることもムスビ。ぜんぶ、同じ言葉を使う。それは神さまの呼び名であり、神さまの力や。
ワシらの作る組紐(くみひも)も、神さまの技、時間の流れそのものを顕(あらわ)しとる」*1
「よりあつまって形を作り、捻(ねじ)れて絡まって、時には戻って、途切れ、またつながり。
それが組紐。それが時間。それが、ムスビ」*2
三葉のお婆ちゃんの言葉には、この映画のすべてが込められているように感じます。
行きつ戻りつする時間の流れ。
三葉と瀧の2人の異なる世界が交差する現実。
同時に存在する別のリアリティとタイムライン・・・
映画を観た後では、直線的な時間と空間の感覚がぐにゃっと柔らかくなり、
パラレルリアリティ(並行現実)への意識が呼び覚まされるように感じます。
・・・・・・・・
「君の名は。」の余韻があまりにも強かったので、小説も読んでみました。
映画の製作中に監督自ら執筆されただけあって、映画そのままの世界が描かれています。
より詳しくじっくりと味わうことができるので、映画を観る前でも観た後でもオススメです。
もちろん、映画はぜひご覧になってみて下さいね♪
*1*2:『小説 君の名は。』p.88。
新海誠監督作品 君の名は。 公式ビジュアルガイド
新海 誠
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
15:08 |
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11
7月 2014
Cosmic Moon
15
白い共振の魔法使い
KIN 254
台風が通り過ぎた2日前の夜中。
あまりに大きな風音に目が覚めて眠れなくなったので
全身にレイキをしていました。
頭から順にレイキを流していき、
みぞおちの部分に手を当てていたら
ふと、そこに太陽があると感じました。
その太陽がさんさんと光り輝き
明るさを増していく様子を思い描きながら
ただひたすら手を当てていたら
はっと気づきました。
誰もがこの太陽を持っていて
そこにホログラムのようにいろんな可能性が折り畳まれている。
それを開いて、ただ自然に展開していくままに任せればいいんだ。
本のページがめくられて物語が展開していくように。
・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・ ・・・
ちょうど数日前に映画「コン・ティキ(KON-TIKI)」を観たのですが、
そこでも同じようなことを感じました。
ポリネシア人の祖先が、南米から海を渡ってきた古代南米人であるとの仮説を立てた
ノルウェーの学者トール・ヘイエルダール。
彼は自説を証明するため、1500年前と同じ材料を使っていかだを作り、
5人の仲間たちとペルーからポリネシアへ向かう航海に挑みます。
8000kmに渡る航海中、いかだは予想に反して北上を続け、
嵐にあったり、サメに襲われたりと不安要素がMAXに。
あまりの恐怖に思わぬ行動をとってしまう仲間もいる中、
ヘイエルダールだけは古代の先人たちの智恵を信じて
ただひたすら「大丈夫だ」と繰り返します。
一旦、南赤道海流に乗ってしまえば後は自動的にポリネシアに着くからと・・・
この話が、1947年に実際に行われた航海だということに驚かされます。
航海中、恐れにかられた仲間たちに彼は何度も言っていました。
「大丈夫だ。俺を信じろ」と。
(日本語で書くと熱血な感じがしますが、映画の中でのトールは爽やかに語っていました^^)
自分を信じて、楽観的であること。
大きな海流に乗って、自動的に物語が展開していくに任せる鍵は
ここにあるのかもと感じました。
とてもいい映画なので、ぜひおすすめします☆
コン・ティキ [Blu-ray]
Categories: インスピレーション, 映画 |
投稿者 arciel |
11:57 |
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13
3月 2014
Solar Moon
07
白い自己存在の魔法使い
KIN 134
映画「2001年宇宙の旅」が想像以上に素晴らしかったので、
続編「2010年」も観てみました。
続編があることすらつい最近まで知らなかったのですが(汗)、
これまた観てびっくり☆
予想をはるかに超えて感動しました。
2010年 [Blu-ray]
「2001年・・・」の続編というものの、
今回の監督はスタンリー・キューブリックではなくピーター・ハイアムズ。
キューブリックの神々しいまでのストイックな映像美とはガラッと異なり、
「2010年」はもっと地上的な、人間的な視点から描かれています。
ただし原作は同じくアーサー・C・クラークで、
「2001年・・・」と同じテーマソングで始まり、重要な登場人物も出てきます。
謎の物体モノリスとは一体何なのか、
人工知能HAL9000が暴走した理由は?
ボーマン船長の最後は?
など、謎が謎のまま終わった「2001年・・・」であるだけに、
この続編ではそれらがどう解明されるのか興味津々でした。
それが・・・
これらの謎解き以上に、最終場面のシーンが非常に印象的で
魂が一気に浄化されたような気分になりました☆
これは、もしかして地球のアセンションを描いた映画なのでは!?
と思えるほど、たった一つの言葉ですべての対立が氷解していくのです。
そして、2つの太陽の出現。
これが1984年の時点で制作されたことが驚きです。
当時の時代背景を反映して、米ソ対立に焦点が当てられているのですが
今現在も地球上のあちこちで対立や緊張が見られます。
30年経った今、この映画を見直すことで私たちの集合意識に光が投げかけられるのでは?
とすら思えました。
また、子供のように純粋な意識をもつHAL9000の言葉
“Thank you for telling me the truth”は、
子育てにおいて親が心からの真実を語ることの大切さを伝えているようにも感じました。
今観ることで新たな発見がある映画です☆
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
09:56 |
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25
2月 2014
Galactic Moon
19
白い磁気の鏡
KIN 118
最近、家で観る映画はほぼSF映画を選ぶことが多いのですが、
久しぶりに「これはすごい!」と感動する映画がありました。
2001年宇宙の旅(初回生産限定スペシャル・パッケージ) [Blu-ray]
誰もが知っているSF映画の最高傑作。
にもかかわらず、これまでは必ず途中で寝てしまって、
何度も見ているはずなのにストーリーをほとんど覚えていない状態でした。
(冒頭のヒトザルが出てくるところだけはしっかり記憶にあるので、
その後にいつも眠ってしまうみたいです^^;)
つい先日、今度こそちゃんとみたい!とスイッチが入って観てみると、
改めてこの映画の凄さに驚きました。
完璧なまでに美しい宇宙の映像。
古さを全く感じさせない、クリーンで洗練された宇宙船のデザイン。
感情を極力抑えた、登場人物たちの無駄のない台詞。
そして何よりも、
宇宙探査と人工知能コンピューターの可能性とその先を、
人類が月に行く前にこれだけ予言的に示すことのできた
アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックという
2人の天才の想像力&創造力に驚きました。
さらに、この映画が公開されたのは1968年4月。
私の生まれた年と同じではないですか〜!!!
しかも映画が完成したのは2月だそうで、
この映画とほぼ同時に私は地球に生まれたことになります。
ますますこの映画にご縁を感じてしまいました☆
ラストの謎めいたシーンもとても印象的で
何度でも見直したくなってしまいます。
すべてを説明してしまうのではなく、最低限の描写に留めておいて
神秘をベールに包んだまま残しておく・・・
この神秘こそ宇宙の本質であるような気がします。
人間の通常の理解を超えたところに
宇宙のリアリティーをつかむヒントがあるのでは?
そしてそれは極めてシンプルでありながら
美しい秩序に則っているのではないか・・・
そんなことを改めて感じさせる映画でした。
これを機に、映画製作と同時進行で執筆されたという小説も読んでみたいと思います♪
決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
アーサー・C. クラーク Arthur C. Clark
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
15:35 |
2件のコメント
02
12月 2013
Overtone Moon
18
赤い共振の空歩く者
KIN 33
映画の日の昨日、久しぶりに大阪に行って『かぐや姫の物語』を観てきました。
予告編でかぐや姫が鬼気迫る形相で走っている姿を見ていたので
なんか怖そう〜と思い、最初は正直あまり気が進まなかったのですが^^;
ジブリ大好きなパートナーの意向に押されて観てみると
これが・・・なんとも素晴らしい映画でした!
映画では想像以上に『竹取物語』を忠実になぞってくれているため、
このお話が日本最古の物語とは思えないほど斬新だったことに気づかされました。
改めて思ったのですが
かぐや姫って月から地球にやってきた「宇宙人(月星人)」なのですね。
月に住みながら地球に憧れ、そのために地球に降ろされ人として生き、
最後にまた月に帰っていく・・・
この姿は、地球に生まれ、死を迎えた時にまた地球から去っていく
私たちにも似ていると感じました。
何のために生まれてきたのか
自分はどこから来てどこへ行くのか
どう生きるのか
生まれてくる前に決めてきたことを
すっかり忘れて私たちは誕生するけれど
その忘れた魂の記憶を取り戻し、思い出して生きたらどうなるか
その予感をつかんで世界が急に生き生きと輝き始めた直後、
月からのお迎えがやって来て
かぐや姫は地球を離れてしまいます。
でも、この「目覚めの予感」は映画を観た私たちの中に息づいていて、
今もそれが深い部分で波打っているような感覚があります。
忘れていたことが呼び覚まされるような、不思議な余韻が響いています。
高畑勲監督は55年前からこの構想を温めてきたそうですが、
今のこの時期だからこそ映画として完成し、多くの人に見てもらうことに
とても意味があるような気がしました。
ぜひ観てみてください☆
かぐや姫の物語 ビジュアルガイド
スタジオジブリ
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
12:55 |
2件のコメント
04
2月 2013
Resonant Moon
26
黄色い倍音の人
KIN 252
パートナーの誕生日で映画の日の2月1日、
「ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」3D版を観てきました。
Life of Pi
Yann Martel
パートナーはかなり前に原作を読んでいて、映画化を楽しみにしていました。
原作を読んでいない私は、全く先入観なく映画を観たのですが、
冒頭のインドの動物園のシーンから美しい映像の連続にまず驚き☆
サバイバル映画なのに海や星空の映像が幻想的で、
観ていてぐんぐん引き込まれました。
トラと漂流・・・と聞くと、ディズニー的なトラと人間が助け合ってサバイバルするというイメージがあるかもしれませんが、
ここでは全く逆で、トラは最後まで主人公の青年パイになつくことなく、
肉食動物の獰猛さを失うことなく描かれていました。
200日以上も共に生死をさまよった仲なのに、
トラはパイを振り返りもせずジャングルに消えていく・・・
自分の命が奪われたかもしれない相手にすら愛着を感じる人間と、
淡々と去っていく動物の違いをまざまざと感じました。
ちょうど数日前、家で録画していた「皇帝ペンギン」を観たのですが
そこでも野生動物の淡々とした姿が描かれていました。
皇帝ペンギン [Blu-ray]
ロマーヌ・ボーランジェ
南極の冬という最も過酷な環境で卵を産む皇帝ペンギンたち。
オスがメスから受け取った卵を温めている間、
メスは魚を食べにいくため20日以上も氷の上を歩いて海に行く。
その間、どんなにブリザードが吹き荒れようが、ひたすらじっと卵をあたため続けるオスたち。
赤ちゃんペンギンたちが卵からかえる頃、
メスたちが赤ちゃんの餌を口に蓄えて帰ってくるのを待ちながら・・・
白い氷に閉ざされた世界で、生死が常に隣り合わせの環境の中、
時には自分の産んだ卵や卵からかえった赤ちゃんが凍ってしまうこともある。
でも、(当たり前ですが)ペンギンたちは嘆き悲しむこともなく、
ひたすら淡々と自分たちの役割を果たしていくのです。
この執着のなさ!
人間だったら、少なくとも数週間から数ヶ月は悲嘆にくれるところでしょう。
地球上で、人間だけが感情を強く抱く生き物なんだ。
だからこそ、人生がドラマチックに彩られるんだと改めて感じました。
今この瞬間だけに生きている動物たち。
そして、過去にも未来にも自由自在に意識を合わせ、様々な感情を通して人生を生きる私たち。
動物の淡々とした姿に学ぶこともあるし、
私たち人間のすべてに意味を見出す独特な感性も素晴らしい!
このバラエティの豊かさがあるからこそ、地球に生きるすべての存在が愛おしく面白いとつくづく感じました☆
2本とも、おすすめの映画です♪
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
10:51 |
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16
1月 2012
Resonant Moon
07
黄色いスペクトルの星
KIN 128
前回に続いて映画の話題ですが、これがまた最高の映画でした〜☆
ラスト・ホリデイ [DVD]
年末にパートナーがたまたま録画していた映画だったのですが、
大好きな映画「スモーク」のウェイン・ワンの監督に、
ジェラール・ド・パルデューが出演と知って俄然期待が高まりました!
主人公はデパートで働くおとなしい主人公ジョージア。
いつも遠慮がちに生きていた彼女が、余命3週間と突然宣告されてから
仕事を辞め、貯金をぜんぶ引き下ろし、
「憧れノート」に書いていた自分の夢を実現していく場面から
ぐんぐん面白くなっていきます!
「死」を前にして肝が据わったジョージアが、
どんどん殻を破って本来の自分らしい輝きを放っていく変身ぶりには、
胸がすく思いでした。
高級ホテルのレストランで、健康のために油分や小麦粉抜きで料理してくれと頼むお客に、
シェフ役のジェラール・ド・パルデューの一言。
「人生を楽しむにはバターが必要!」
うーん、確かに!
実は、母乳のため乳製品を控えてしばらくお菓子作りにバターを使わずにいたのですが、
昨年末からバターを使い始めたところ、やっぱり美味しい〜!と実感していたところだったのです^^
我慢して今を犠牲にするのではなく(もちろん理由があって必要な場合もありますが)、
今この瞬間に人生を楽しむことの素晴らしさを伝えてくれる映画です。
エンドロールが流れる背景で、
ジョージアの「憧れ(possibility)ノート」が
「現実(reality)ノート」へと変わるのが印象的でした☆
憧れを現実にするには、ほんのちょっとの勇気がいるだけなのかもしれません。
ウェイン・ワンらしく、全体的にユーモラスで人間味あふれるトーンの、
とても心地いい映画です。
「スモーク」もいいですよ〜♪
SMOKE [DVD]
Categories: 映画 |
投稿者 arciel |
17:39 |
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