16年ぶりの恩師の講義

先週末、16年ぶりに大学時代の恩師の講義を受けてきました。
母校の上智大学の大阪サテライトキャンパスで、お世話になった豊田先生の古代ローマ史講座が行われたのです。

私は一度フランス文学科を卒業したものの、フランス留学中に歴史を学ぶ必要性を痛感し、帰国後に史学科に学士入学しました。
その時に出会った豊田先生のインパクトは大きく、上智にこんな先生がいるんだ!というほどの個性の強さ(失礼^^;)でしたが、学んだことは何よりも大きかったです。

権力者寄りで書かれていることの多い文献史料をそのまま鵜呑みにせず、現物として残っている遺跡などから当時の人々が実際に何を思い、何を信仰していたのかをつぶさに見ていくことの重要性を教わりました。

また、私が翻訳に携わることができたのも、ゼミで原書を訳しながらレジュメを作成する日々で鍛えられたおかげです。
卒業後も度々フランス語論文を翻訳する機会を与えてくださり、育児に追われる毎日の中で古代ローマにタイムスリップし、リフレッシュすることができました♪

会場に着くと、懐かしい豊田先生の声が聞こえてきました。
「バチカン市国の地下遺跡:使徒聖ペトロの殉教と墳墓をめぐって」
「4世紀 コンスタンティノープル:もう一つのコンスタンティヌス巨像」
という2つの講義を受けたのですが、写真や地図を駆使した説明は大変わかりやすく、時折毒舌を交えてのユーモア溢れる講義は16年前よりもさらにパワーアップされたようでとても面白かったです!

講義終了後に先生に挨拶をしたところ、とても驚かれて「教えてくれればよかったのに〜」と言われましたが、ここはやっぱりサプライズで先生にお会いしたかったのです*^^*

次々と受講生の方々が並んでいらっしゃったのであまり長くはお話できませんでしたが、先生とお会いした時の安心感たるや、すごいものがありました。
昔から私のことを知ってくださっている先生だけに、ふっと肩の力が抜けて当時の自分にすっかり戻ってしまったのです。

普段、子供たちや年下の人と接する機会が多いせいか、無意識のうちに自分がしっかりしなくては!という責任感みたいなものが働いていたようです(実際にしっかりしているかどうかは別として笑)。
それが先生にお会いした途端、ふわっと緊張が溶けていきました。

ホテルでパートナーと息子に再会した後も、そのゆるゆる感が残っていて、息子が何かしでかしても「もうなんでもいいや〜♪」という感じ。
自分が親という立場になったからこそ、尊敬できる恩師の存在はとてもありがたいものだなぁと感じました。

お元気な先生の姿を拝見して私も嬉しくなりました。
また時々先生の講義を受けに行きたいと思います☆


翌日、大阪城を初訪問。
見事な石垣やお堀に使われている石は、小豆島などから運んだものだそう。
石を扱う当時の人々の工夫と努力に圧倒されました。
やっぱり歴史は面白い☆


Categories: Luc | 投稿者 arciel | 14:03 | コメントはまだありません