

KIN 247
沼島に残された重要文化財
2024.6.16
沼島チャレンジの「沼島の宝をみつけ・みがき・はぐくむプロジェクト」にて
神宮寺の中川宜昭住職による
「沼島に残された重要文化財〜神宮寺庭園と中尊寺経など〜」講座を開催しました✨
島内外から18名の参加者にお越しいただき、中川住職のお話に聞き入りました。

沼島には重要文化財が6つあります。
1. 神宮寺庭園
2. 石造五輪塔
3. 尊勝法華曼荼羅
4. 紺紙金銀字入大乗論(中尊寺経)
5. さや状褶曲
6. ウミウ渡来地
講座ではこのうち1〜4までを解説していただきました。
梶原景時の墓と伝えられている石造五輪塔は、
鎌倉時代前期に作られたものと見られています。
松香石という香りのする石で作られていますが、これは沼島に持ってきた石だそうです。
神宮寺は梶原氏の菩提寺であったので、
尊勝法華曼荼羅や中尊寺経などの宝物は梶原氏の寄進であると伝えられています。

9世紀の神宮寺縁起には、神宮寺を「沼島龍島山」(のちに沼島龍燈山とされる)と記し、
国生み神話について書かれているそうです。
これは、沼島がおのころ島であるとする証拠の一つと言えるのではないかとのことでした。
後半は神宮寺庭園へと移動し、庭園を眺める心構えを教えていただきました✨
庭園は座って眺めるようにデザインされているので、必ず座って見ること。
庭は自分との語らい。
心の中を見つめ直し、新たな決意をする。
庭園を見ると心が落ち着くのは、こうした作法が長年受け継がれてきたからなのかもしれません。

当日は見事に晴れたおかげで、貴重な中尊寺経も披露していただくことができました。
中尊寺経は1126年の中尊寺建立供養に際して奉納されたと言われます。
紺紙には経文が金字と銀字で書かれ、釈迦法華図も描かれています。
庭園に差し込む光に照らされ、金銀に光る文字がとても美しく
このような貴重な宝物を直に拝見することができて感激でした✨

中川住職は縄文から弥生、平安、鎌倉と
時代を超えて沼島を様々な視点で解説してくださいます。
1回の講座ではとても全貌をお伺いすることができなかったので、
また機会があればぜひ続きをお聞きしたいと思いました。

沼島にお越しの際は、ぜひ神宮寺にもお立ち寄りください✨
運がよければ、中川住職から貴重なお話を伺うことができるかもしれません♪
Categories: 沼島100年計画 | 投稿者 arciel | 16:49 | コメントはまだありません