『かぐや姫の物語』

映画の日の昨日、久しぶりに大阪に行って『かぐや姫の物語』を観てきました。
予告編でかぐや姫が鬼気迫る形相で走っている姿を見ていたので
なんか怖そう〜と思い、最初は正直あまり気が進まなかったのですが^^;
ジブリ大好きなパートナーの意向に押されて観てみると
これが・・・なんとも素晴らしい映画でした!

映画では想像以上に『竹取物語』を忠実になぞってくれているため、
このお話が日本最古の物語とは思えないほど斬新だったことに気づかされました。

改めて思ったのですが
かぐや姫って月から地球にやってきた「宇宙人(月星人)」なのですね。
月に住みながら地球に憧れ、そのために地球に降ろされ人として生き、
最後にまた月に帰っていく・・・
この姿は、地球に生まれ、死を迎えた時にまた地球から去っていく
私たちにも似ていると感じました。

何のために生まれてきたのか
自分はどこから来てどこへ行くのか
どう生きるのか

生まれてくる前に決めてきたことを
すっかり忘れて私たちは誕生するけれど
その忘れた魂の記憶を取り戻し、思い出して生きたらどうなるか

その予感をつかんで世界が急に生き生きと輝き始めた直後、
月からのお迎えがやって来て
かぐや姫は地球を離れてしまいます。

でも、この「目覚めの予感」は映画を観た私たちの中に息づいていて、
今もそれが深い部分で波打っているような感覚があります。
忘れていたことが呼び覚まされるような、不思議な余韻が響いています。

高畑勲監督は55年前からこの構想を温めてきたそうですが、
今のこの時期だからこそ映画として完成し、多くの人に見てもらうことに
とても意味があるような気がしました。

ぜひ観てみてください☆

かぐや姫の物語 ビジュアルガイド
スタジオジブリ
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Categories: 映画 | 投稿者 arciel | 12:55 | 2件のコメント