「ライフ・オブ・パイ」と「皇帝ペンギン」

パートナーの誕生日で映画の日の2月1日、
ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日」3D版を観てきました。

Life of Pi
Yann Martel
0857865544

パートナーはかなり前に原作を読んでいて、映画化を楽しみにしていました。
原作を読んでいない私は、全く先入観なく映画を観たのですが、
冒頭のインドの動物園のシーンから美しい映像の連続にまず驚き☆
サバイバル映画なのに海や星空の映像が幻想的で、
観ていてぐんぐん引き込まれました。

トラと漂流・・・と聞くと、ディズニー的なトラと人間が助け合ってサバイバルするというイメージがあるかもしれませんが、
ここでは全く逆で、トラは最後まで主人公の青年パイになつくことなく、
肉食動物の獰猛さを失うことなく描かれていました。

200日以上も共に生死をさまよった仲なのに、
トラはパイを振り返りもせずジャングルに消えていく・・・
自分の命が奪われたかもしれない相手にすら愛着を感じる人間と、
淡々と去っていく動物の違いをまざまざと感じました。

ちょうど数日前、家で録画していた「皇帝ペンギン」を観たのですが
そこでも野生動物の淡々とした姿が描かれていました。

皇帝ペンギン [Blu-ray]
ロマーヌ・ボーランジェ
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南極の冬という最も過酷な環境で卵を産む皇帝ペンギンたち。
オスがメスから受け取った卵を温めている間、
メスは魚を食べにいくため20日以上も氷の上を歩いて海に行く。
その間、どんなにブリザードが吹き荒れようが、ひたすらじっと卵をあたため続けるオスたち。
赤ちゃんペンギンたちが卵からかえる頃、
メスたちが赤ちゃんの餌を口に蓄えて帰ってくるのを待ちながら・・・

白い氷に閉ざされた世界で、生死が常に隣り合わせの環境の中、
時には自分の産んだ卵や卵からかえった赤ちゃんが凍ってしまうこともある。
でも、(当たり前ですが)ペンギンたちは嘆き悲しむこともなく、
ひたすら淡々と自分たちの役割を果たしていくのです。

この執着のなさ!
人間だったら、少なくとも数週間から数ヶ月は悲嘆にくれるところでしょう。

地球上で、人間だけが感情を強く抱く生き物なんだ。
だからこそ、人生がドラマチックに彩られるんだと改めて感じました。

今この瞬間だけに生きている動物たち。
そして、過去にも未来にも自由自在に意識を合わせ、様々な感情を通して人生を生きる私たち。

動物の淡々とした姿に学ぶこともあるし、
私たち人間のすべてに意味を見出す独特な感性も素晴らしい!
このバラエティの豊かさがあるからこそ、地球に生きるすべての存在が愛おしく面白いとつくづく感じました☆

2本とも、おすすめの映画です♪


Categories: 映画 | 投稿者 arciel | 10:51 | コメントはまだありません