時空を超えた再会

2011年8月5日、成田空港。
バンをレンタカーして、私たちは14年ぶりに再会する友人ファミリーを待っていた。
彼らの姿を見た時は自分の目が信じられなかったほど。
ミッシェル、ジュリー、そしてその子供たちのティボー(8歳)とマルゴー(5歳)。
この日本で彼らと再会できるなんて!
約1週間、彼らは我が家に滞在してTokyoを初体験した。

ドイツ人のミッシェル(ドイツ語発音ではミヒャエル)とフランス人のジュリーに出会ったのは、
フランスのPoitiers大学に留学していた1994年1月。
クラスは違ったのだけど、たまたまミッシェルの誕生パーティーに呼ばれたのがきっかけだった。
椅子に座ってニッコリ微笑むミッシェルを一目見たとき、
水を打ったような彼の内面の静けさに圧倒された。
どこか懐かしい、ずっと以前から知っているような感覚があったのだ。

音楽の趣味が合ったのがきっかけで急速に仲良くなったけど、
ミッシェルは1ヶ月後ドイツに帰国。
その後も何度か手紙をやりとりして、当時彼の住んでいたケルンに遊びに行き、
2度目のフランス留学時代(1997年)には
ミッシェルとジュリーの住むシュトゥットガルトのお家に遊びに行った。

私が日本に帰国してからは年に1、2回メールをやりとりするだけになったけど、
その間にティボーが生まれ、マルゴーが生まれ・・・
そして私にも息子が生まれてメールを送ったら、
「なんとなくNaokoに子供が生まれた気がしてた」とミッシェルからのメールが!
前からミッシェルとは言葉を交わさなくても通じ合っている気がしていたけど、
そこまでわかっていたとはびっくり!

そして昨年、「来年(2011年)の夏に日本に旅行に行こうと思っている」とのメールが来て、
またもやびっくり!
あれこれと日本旅行のプランをやりとりしている間に東日本大震災が起こり、
一時は日本に来ることをあきらめかけていたのだけど、
5月に「やっぱり行くことにした」と決意を固めてくれて
とうとう8月に14年ぶりの再会が実現した。

ミッシェルとジュリーのカップルと私たちの間には不思議な共通点がある。
我が家に到着するや否や、ジュリーが「私のフランソワーズがある!」と大興奮。
なんと、4月に私が一目惚れして買い替えた車がジュリーの愛車と同じだったのだ(どちらもダイハツミラジーノの色違い)。
そこで我が家の車はフランソワーズの双子の弟ということで、愛称「フランソワ」に決定!

また、ミッシェルが中古の家を買って自力で改築した後、
あまりの疲労と生活の変化で精神的にダウンしていた時期と
私が妊娠・引っ越し・出産による生活の大変化で
肉体的・精神的にダウンしていた時期がほぼ同じだったことも判明。

ミッシェルが「14年ぶりなのに、まるで昨日会っていたみたいに感じる」と言っていたけど、
まさに私も同じ気持ち。
日本とドイツという距離。そして14年間という時間。
そんな隔たりが一瞬にして氷解してしまったこの再会。
そして今回初めて知り合った私のパートナーSatoshiのことも
「ずっと前から知っていたみたい」と。

これからまたしばらく会えなくなるけど、
次の再会時も時空を超えて一瞬にしてつながることができるのが嬉しい。
日本がすっかり気に入ったティボーの「日本に住みたい」との言葉に
「高校を卒業したら日本の大学に留学するのはどう?私たちも来やすくなるわ」とジュリー。
次回はパートナーの実家の九州と沖縄を一緒に旅することを約束。
私たちも必ずドイツに遊びに行くね!

この時期に勇気を持って日本に来てくれてありがとう☆
あと1週間、京都の滞在も満喫してね♪
Bon voyage!


Categories: インスピレーション | 投稿者 arciel | 23:48 | 6件のコメント